めめんと盛

仕事辞めるので空いた時間でやったこと書いていきます。

「AlphaGo Zero」の出現に思うこと【前編】

こんにちは、きなみあつかです。

 

ニュースを確認していたら囲碁のトッププレイヤーを倒したAlphaGoに新たなAIソフトが圧勝したという記事を見かけました。

こちらの記事。

shiropen.com

ということで今回は囲碁とAIについて書いていこうと思います。

 

目次

1.AlphaGo登場時

2.囲碁のパターン数について

3.さんざん言われてるけどやっぱりディープラーニング(深層学習)

4.そんなAlphaGoを3日で倒す、もうわけわからない世界を感じる

5.「AlphaGo Zero」の特徴

6.所感

      

1.AlphaGo登場時

以前自己紹介でも書いた覚えがありますが私も囲碁の趣味があります。
昔から囲碁の対戦ソフトはありましたが、私自身AlphaGo登場前はコンピュータソフトが人間に勝つのはまだまだ先の話だと思っていましたし、実際囲碁界全体でもまさかプロが負けるとは思っていなかったので激震が走ったのを覚えています。

というのも二人零和有限確定完全情報ゲーム(運に左右されないゲームのこと)の中では、ほかのAIに負かされていたよりボードゲームより圧倒的に多かったことが理由として挙げられます。

                              

2.囲碁のパターン数について

調べてみたところ将棋の対局パターンは10の220乗、囲碁の対局パターンは10の360乗以上あるそうです。将棋の方はどうやって計算したのかわかりませんが囲碁の方は大まかに確認することが可能です。

碁盤には着手できる場所が縦19×横19で361箇所あります。単純に計算すると361!(361×360×359…3×2×1)のパターンがありますがこれだけではまだ10の360乗よりも少ないです。囲碁には特殊なルールがあり、一度打った場所に何度も石を置くケース(コウなど)も存在するため361手を超えることもあり、多いと400手以上になる場合も存在します。このことから正確な数はわかりませんが10の360乗以上のパターンがあることはわかります。

とてつもなく大きい数字でイメージつかないと思うので、比較対象として宇宙にある原子の総数は10の80乗と見積もられていることを紹介しておきます。

                              

3.さんざん言われてるけどやっぱりディープラーニング(深層学習)

ということで他のゲームはやったことがないので人間が感じる難度はわかりませんが、パターン数的に見ると囲碁はまだコンピュータに負けることはないだろうと思っていたんですよね。実際ディープラーニングを使ってるAlphaGo以前のAIはプロに勝つ気配は見せていませんでしたし(私の知る限りですが)。

そのAlphaGoはいくつものプロの対局を学習した結果、プロを寄せ付けない強さになっています。

                              

4.そんなAlphaGoを3日で倒す、もうわけわからない世界を感じる

で、今回は囲碁のルールだけを教えて3日間AlphaGo同士で対局させた結果、従来のAlphaGoに100戦全勝したというのが今回のニュースです。

AlphaGo同士の最初の1局目~3局目の対局を確認してみましたが1局目はほぼ素人状態で2局目で高段者レベル、3局目ではもう人智超えてるみたいです(笑)

※掲載内容に誤りがありました。私が確認したのは1局目~3局目ではなく3時間、19時間、70時間経過時点の対局でした。正しくは3時間ではまだ素人、19時間で高段者に、70時間で従来のAlphaGo越えということになります。

棋譜はこちらのサイトで拝見しました。→AlphaGoZero登場&棋譜感想 | 三村囲碁JP

                                

5.「AlphaGo Zero」の特徴

・人類が数千年かけてたどり着いた現代囲碁3局70時間で追いついた(追い越した)ということ

・隅から打ち始めるところや定石など、人類が築き上げてきた囲碁の形からは離れていなかったこ

・人類の知らないオリジナルの定石を使用しているということ

追記

・結果としてプロの対局を学習しないほうが成長するという点も大きな特徴です

                                

6.所感

先に挙げた特徴を見てみると人間が辿ってきた道を超高速で駆け抜けていき、そして追い越していったような印象を受けました。

ディープラーニングはたくさんのデータを持ってきて与えてやらないと学習できないという認識を持っていましたが、3日間でこれだけのことができるなら他の分野でも完全自動学習が可能になる日は近いのではないかと思います。

また、最近よくAIに仕事が奪われるという不安よく耳にしますが、私はそのことについてそれほど心配する必要はないのではないかと思っていて、今回のニュースでより一層その考えが強くなりました。

 

いつになく長めになってしまったので次回の更新でもう少しAIについて書いて終わろうと思います。